酒井さんの絵は大好きなので
この絵本も手に取りました。
初めて読んで冒頭の展開にびっくりしましたが、
数度読み返してみて改めて感想を書いてみます。
大切な友人を失ったくまがやまねこに会い、立ち直るまでのお話です。
しんだことりを小さな箱に入れて持ち歩くくま。
切なさに胸が痛くなります。
ほとんどが黒一色の版画のような絵です。
ぼんやりとしたかたちに
細部まで目を凝らして、表情をみてしまいます。
くまはやまねこに会わなければ閉じこもったままでした、
偶然の出会いがくまを前進させたのですね。
その奇跡のような二匹の楽団はあなたの町にもくるかもしれません。
そんな嬉しい結末時には、
その風景絵が心に浮かぶ気がします。
きっととても晴れ晴れとした気分で聞く、美しく楽しい音楽でしょう。
物語に浸れる絵本です。