幻想的で面白い内容でした。
「船を空に飛ばせる技術」って、いったいどんなものなんでしょう。
ヨットが飛んでいるところを除けば、風景や出来事は比較的写実的に描かれていました。
オールズバーグの絵本のすごいところは、(たいていどの本でも)現実とファンタジックな世界との分け目がとても微妙なのに、その描かれた世界の差は大きいというところではないでしょうか?
このお話は少年がヨットで遭難した時点で、後半の展開が読めてしまいましたが、
それでも絵に魅せられて、楽しく読めました。
そして、訳者の村上春樹さんが後書きに描かれている文章も、オールズバーグの作品を読み解くヒントみたいなものがたくさん書いてあって、読み応えがありました。
小学校の高学年くらいから内容を楽しめる都市だと思いますが、お薦めは冒険が好きな男の子やオールズバーグの描く絵に興味のある子どもたちです。