読みながらハッとしました。
私も息子の気持ちを無視して、むやみに怒って傷つけてしまったことはなかっただろうかと。
気持ちに余裕がない時には、失敗したという結果だけを見て、ついつい怒ってしまったりします。
でも、子どもは失敗しようとして失敗したのではなく、なにか子どもなりに考えて行動した結果なわけですから、
その子が何を思って、どうしてそんな行動をしたのかという過程の部分を注意深く見てあげなければいけないと思います。
忙しい時には、これがなかなかどうして難しいことなのですが。
この本の担任の先生は、主人公のぼくが覚えたてのひらがなで間違えながらも一生懸命書いたたんざくのメッセージを見て、瞬時に自分に咎があったと気づきます。
そして、先生から話を聞いたお母さんも。
こんな風にすぐに間違いに気づいて、素直に子どもに謝れる大人はとても素敵ですね。
誤解がとけ、自分をきちんと受け止めてもらえて、嬉しい気持ちでいっぱいのぼくが言った
「ぼくもっともっとええこになります」
の一言は胸に沁みました。
子どもの立場にたって考えてくれる身近な大人の存在があったら、子どもたちは安心して、幸せな気持ちでまっすぐ育つことができるのだと思います。