実は、私自身はあまり好きではありませんでした。
色は毒々しいし、決してかわいらしい絵ではないと思いました(芸術の賞を獲った作品らしいですが)。
この本が、なぜこれほど支持されるのか、わかりませんでした。
主人と「ちょっと気色悪いよね・・・」と話したり。
なので、試しに図書館で借りて、読んで聞かせました。
・・・・・驚きでした。
読み出したその瞬間から、息子は絵本の世界に惹きこまれました。
知っている果物を指差して名前を言い、食べる真似をしたり。
土曜日ではランダムに指差して名前を言わせるのを楽しんで。
何度も何度も、繰り返し読みました。
そのうちに、ページの読み出しの一言を覚え、絵本を開いていないときにもさわりを言って、そらんじるように促すのです。
カーテンを開けたとき、雲の切れ間から太陽が顔をのぞかせたとき、「あさです!」と言うようになり。
他の本などでいもむしをみると、「ちょうちょ!」というようになり。
彼の中で、この絵本がどのように消化されたのかはわかりませんが、間違いなく大きな、すばらしいことを教えてくれたのだと思います。