赤羽末吉さんの絵です。
ぜひ、絵本をひろげて表紙と裏表紙をいっしょに見て欲しい。
ぐわぁ〜んと、漆黒の闇にひろがる不思議なキツネには尾が7つ。
そしてそのキツネの表情・まなざしの妖艶なこと。
ぞくっとします。
読んでみると、小さな子にはちょっと難しいかも。
だけどとてもスケールが大きくて、怪しくて・・そしてちょっとなまめかしさもあり・・。
日本の朝廷だったり、中国やインドでも壮大な災い(飢饉・火事・騒乱・・)をひきおこす魔物のキツネ。
最後は武士たちが大勢弓矢を持って、退治にでます。
ダイナミックで荘厳で・・・黒澤明の映画「乱」みたいな空気を感じました。
いやーすごい絵本に触れたな・・・という読後感。
5歳の息子は「怖かった」と一言。
でも怖くても一度は手にとって損はない1冊だと思います。
絵本の幅が広がったかも。