物を大切にしようという感情はどこから芽生えてくるのだろう?
子供が、何でもかんでも壊しては捨て、壊しては捨てを繰り返し、
物を大事にしない。大切に扱わない。
どうすれば物を大切にしてくれるのか?
そう思ったときに、この絵本を読ませたならば
もしかしたらその子に、ほんの少し『物を大切にしよう』という感情が芽生えるかもしれません。
「ちいさなボタン、プッチ」はまさにそういう本だと思います。
文字通り、小さなのボタン『プッチ』視点から
ボタンと人の係わり合いをユーモラスに、
そして、非常に暖かく描いています。
非力で何もできず、ただ祈ることだけしか出ないボタン、プッチ。
そのプッチが大好きな少女エリちゃん。
非力だけど健気なボタン、プッチとエリちゃんとの
ほとんど一方通行な心の交流を通して
物を大切にする気持ちが少しづつ、この絵本を読む子供にも芽生えていくような気がします。