年長組の担任の度に、この童話を読み聞かせて、劇あそびをしたり「ちびぞうとカミイの国」を作ったりしました。カミイのわがままに腹を立てたり、同情したり、ダンプに立ち向かってぺしゃんこになったカミイに対する先生の「カミイはしんだのよ」という言葉に涙したり。子ども達と同じ空間で同じ思いを体験しました。本当にいろいろなことを提供してくれるお話しです。紙芝居にもなっていますが、まず童話を全部聞いてから。絵の少ない本が紙芝居になっていて、まさかこんな形でも楽しめるとは思っていない子ども達の食いつきと表情は忘れられません。
古田先生はかなり前に、私の勤務校で講師をなさっていたそうです。名作『おしいれのぼうけん』はその当時に書かれたとか。私が就職するずう〜っと前のことですが、「古田先生の児童文学を受講して今でも絵本が大好き!」な卒業生が大勢いらっしゃいます。中には絵本を出版された方も。現在「児童文学」の授業はないので、私の担当科目の中で絵本を中心に細々と紹介しています。