主人公のウサギのぬいぐるみの心理描写がまるで、
恵まれない運命の元に生まれた無垢な少年といった感じで
なんとも哀れなんです。
ご主人に嫌われてしまえば捨てられるだけ。
他の世界は何も知らずに、少年のプレゼントとしてこの家に貰われてきたビロードのうさぎは、ただこの現実に必死になり、ご主人の少年に愛されようと願う。しかしぬいぐるみという存在は自力で運命は変えられない。だんだんと古びておもちゃとしての寿命が近づくうさぎ。古参の木馬に教えてもらった伝説、愛されたおもちゃだけが本物になれるという淡い希望を抱きながら…。
絵本にしては明るさがなく、子供にこびてませんね。
ここまで泣かせる?ってぐらい、フランダースの犬並みに
泣けました。
でも、最後はそこそこハッピーエンドですよ。