「おつきさまこんばんは」「きゅっきゅっきゅっ」「おててがでたよ」「くつくつあるけ」の林 明子さんのあかちゃん絵本シリーズ4冊の一冊です。
この作品は、日本の絵本の次元を明らかに超えています。
文、絵、構成どれをとっても、最高水準で、流石に林 明子さんの作品だと脱帽せざるを得ないところです。
ますます、林 明子さんの作品が好きになりました。
マーガレット・ワイズ・ブラウンを彷彿させる作品ですが、ある意味超えたと言っても過言ではないでしょう。
それほど素晴らしい作品です。
お話は、家の後ろからおつきさまが顔をだす瞬間から始まります。
その夜を表す絵は、明かりが灯り猫が屋根に寝そべって休んでいる暖かい家が描かれているだけです。
その構図が極めて美しい。
そして、月の表情が優しくて、見たものの心を掴みます。
文章のリズムもとても心地良く、聞き易いだけでなく読み易い。
最後の頁には親子が登場しますが、我が身をそこに投影するお子さんも多いのではないでしょうか。
赤ちゃん向けに、是非読んで欲しい一冊です。
プレゼントにも最適です。