妹が誕生日でチヤホヤされて面白くない気持ち、でもプレゼントを上げようかなと思う気持ち、でもでもやっぱり自分が食べちゃいたいと誘惑に負けそうな気持ち…
お姉ちゃんの揺れる気持ちが手に取るようにわかります。
お姉ちゃんのフランシスは、最後までプレゼントを渡すのをためらいますが、「フランシスは おおきく いきをすって おしまいまで、いっきに うたいました」「はいこれ。ぜんぶ たべていいよ。きょうは あんたの たんじょうびだからね」と、最後の最後で覚悟を決めてお姉ちゃんとして立派に振る舞います。
私自身長女ですし、2人の子供を育てている身として、頑張っている上の子に感情移入してじーんと涙が浮かんでしまいました。
きょうだいの葛藤を描いている作品は多数ありますが、その中でもかなりお気に入りの絵本です。
上の子の気持ちに寄り添っていて、励みになる話だと思います。
描写が丁寧なのは良いのですが、少し長くて中だるみする感じもするので、星4つにしました。