あらすじを読み、自分用に購入。
虐待と言うと、暴力によるものを連想しますが、それだけではありません。
言葉や態度によるものも精神的虐待と言って、立派な虐待行為です。
自分の誕生日を忘れられ、「産まなきゃよかった」とまで言われた小5のあすか。
自分が生きていることが無意味に思えて、言葉を失ってしまいます。
私も読んで、子どもへの態度を改めて気をつけようと思いました。
そこから周りの人たちの愛情を受けて言葉を取り戻す様子、いじめられ死を選ぼうとする友達を助けようと必死になったり、生きたいのに生きられない養護学校の子どもたちとの交流など様々な経験をして、人間として成長する様子が描かれています。
何気なく言った言葉でも、意外と子どもには深く突き刺さったりするものです。
また、現在大人になった人たちにも、過去に同じような経験をして、傷ついている人もいるかと思います。
そういった人たちには、再就職先の年下の女上司や専業主婦の義理の母、実の両親に対するものなど、母の心情が詳しくかかれた加筆修正版もあります。
どちらかといえば、加筆版のほうが好みです。
こちらも大人はもちろん、子どもにも勧めたい作品です。
本人が気付き、努力すれば変わることができるのです。