私も子どもの頃親しんだ「3まいのおふだ」という昔話です。
瀬川康男さんの絵が、妙にスリリングで、コミカルで。
もちろん、松谷みよ子さんの語りが絶品なことは言うまでもありません。
山寺で和尚さんと暮らすこんぞが、栗拾いに出かけ、おばさんと出会います。
おばさんはこんぞに栗をごちそうすると家に誘いますが、和尚さんはいぶかり、
こんぞのお守りにと三枚のお札をくれるのですね。
予想通り、正体を現した山姥からの逃避行です。
三枚のお札が本当に窮地を救ってくれるくだりは爽快です。
対照的に、のんきな和尚さんの言動は実にコミカルです。
解決策は実にお見事なんですが、子ども心に大丈夫?と思った事を思い出しました。
こんぞ(小僧)、便所、お歯黒など、古めかしい言葉も、
子どもたちにはやはり音読した響きで体感してほしいです。
栗拾いの頃、読んであげたい作品です。
小学校のおはなし会で読みます。