原書のタイトルは、“David Gets in Trouble”。一作目ほどのインパクトはなかったけれど、じわじわっと、よさがわかってくる作品でした。それは、デイビッド(子ども)の気持ちが、ずしん、ずしんと、心を打つように伝わってくるからでしょうか。さらっと読めば、ああ、おもしろかったね、で終わってしまいそうですが、1回1回、デイビッドが何かやってしまうたびに、本当はこんなことを言いたかったんだろうな、とか、こんなふうに思っていたのかもしれないな、と思うと、子どもの心に寄り添う気持ちが芽生えてきます。
娘も、デイビッドが大好き。言い訳にも大いに共感しながら(?)笑っています。一作目では、すっぽんぽんで道路に飛び出して行ってしまうデイビッドに大笑いしていた娘でしたが、今回も、1番受けていたのは、デイビッドがズボンをはかずに学校に出かけてしまう場面! 堂々と胸を張って歩くデイビッドの姿と、後ろからズボンをもって追いかけてくるお母さんの格好が、たまらなく可笑しくて、娘は、毎回、
「ねえ、お母さん、何て言ってるの〜?!」と、私の口からお母さんのセリフを聞きたがります。
でも、最後は、やっぱり“I love you mom.”の一言で、ほろり。
(前作では、お母さんからデイビッドに、”Yes David … I love you !”) 本を読んだ後は必ず、娘も私の腕の中でデイビッドのように目を閉じ、しあわせいっぱいの笑みを浮かべます。本当に親子でしあわせになれる絵本です!
“No David!”と同様、1度ですぐに自分で読めるようになって、まだ1ヶ月前から英語の読み書きを習い始めたばかりの娘に自信を与えてくれましたが、単に読み書きだけでなく、「ありのままでいいんだ」という自信にもつながっているように思えて、今朝も、学校に行く前に、1人でげらげら笑いながら読んでいる娘の背中を見ながら、なんだか微笑ましい気持ちになりました。
そして、たとえ素直に謝れないときにも、「ママはちゃんとわかっているから、だいじょうぶだよ」というメッセージも感じ取ってくれたらうれしいな、と思います。