乙一さんといえば、「夏と花火と私の死体」や「ZOO」で有名な小説家。
「夏と花火〜」は主人公が死体であるというかなり衝撃的なお話で、若い作家さんの斬新な発想に驚かされました。
「ボクのかしこいパンツくん」は、その乙一さんが絵本を書かれていたんだなと、まずは驚きから。
ざっと読んでみると、男の子の成長物語。
ブリーフを履くことに何の疑問も持たない5歳の息子に理解できるのか、できないのか。
モノは試しと読み聞かせてみました。
息子は、いつも主人公の相談に乗ってくれるパンツくんが気に入ったよう。
パンツくんは、主人公にとって親友のような存在。
こんなパンツくんがいたらほんとに素敵です。
サイズが小さくなって、着古してしまって、お母さんに捨てられかけたことをきっかけに、
気が付けばパンツくんとのお別れの時がきます。
主人公がパンツくんを卒業する時がきたのです。
まさに旅立ちのときです。
青春だなあ。
もちろんパンツではないけれど、
自分にも何度か、こだわっていたものからの卒業がありました。
息子は喜んで「もう一回」とリクエスト。
いったい息子がこの本から何を得たのかはわかりませんが。
才能ある作家さんの絵本、なかなかいいんじゃないでしょうか。