「1ばん」と「いちばん」をめぐって揺れるロージーの心が描かれます。生き生きとした、きれいでかわいい、とてもいい絵が大好きです。ロージーが感じていることは、文にすると時には難しいと思われますが、このすてきな絵によって、間違いなく目の前に子どもの世界が広がります。
バイオレットに引っ張られ気味のクラスメイトたちも、きっとそれぞれの「いちばん」を見つけていくに違いない。よく見るとほら、誰ひとり同じデザインの鉢にしてないし!
競争で「1ばんをとること」と、「いちばんいいこと」は、ロージーにとって同じじゃなかったの。自分のもやもやを、ロージーみたいには口に出して言えない子には、大人がいろんな「いちばん」を日常に散りばめてあげたいな。