絵と文章のバランスが絶妙で、小学生の読み聞かせにぴったりの絵本です。絶対に次の読み聞かせに使おうと思いました。
スギヤマカナヨさんの描く絵は、登場人物のキャラクターをうまく描ききっていて、すごく気に入ってしまいました。
ぼく(ようた)が、自分だけの特別なことを一つ一つ考えて、あげていきます。
それを聞いていた別の登場人物が順に、また、一つ一つ補足してくれる掛け合いが、とても面白いところ。
これを読むと、自分は一体何が特別なのかなと、探してみたくなる衝動に駆られます。
その特別なことは、どれも愛すべき特徴であり、そんな特別をたくさん持っている自分は、本当に特別な存在なのだと認識することができるのでしょう。
自分が、唯一の存在で大切であるとわかれば、もう一つ広げて考えると、自分の他の人々も、それぞれが唯一特別で、大切で、愛すべき人々であることに気付くのではないでしょうか。
そんな素敵なことに、気付かせてくれる楽しくて素敵な絵本です。
最近注目されている森絵都さん、やはりすごく面白い切り口で、素晴らしいです。