「海賊」 みんなの声

このお話はある一人の海賊が海の上を優雅に楽しみながら冒険し、また、恋をしたりして、とっても自由な感じで生きているのを描いたお話でした。その壮大な感じがうちの子にはよく見えたらしくて、「いいな〜、かっこいい！」って言って憧れのまなざしを送っていました。

楽しくおもしろい海賊の本、と思って読んでいた息子。
読み終わった感想は、怖い、悲しいお話だったようです。
勢いのある明るいタッチで、海の生き物たちと海賊が生き生きと描かれています。
だからこそ、この絵本の本当に伝えたい部分がよりいっそうせつなく感じたのだと思います。
子どもはどこまで理解したかはわかりませんが、またもう少し大きくなってからも読みたいです。

ワイルドに生きる孤独な海賊。
ユーモラスでありながら、人魚に向ける純愛には泣けてきました。
田島さんの破天荒な絵はとってもリズミカルで、色んなものを感じさせてくれますが、環境汚染を否定する強いメッセージ性も健在です。
田島ワールドのエキスをあれこれ集めた絵本で、味わいたっぷりでした。

この海賊はおもしろいな〜　
サメに片足を食べられたんですが　海の生き物と友達

友達でない動物は　イノシシのような生きものとは戦うんです

そんな時　人魚が涙を流しているのを見かけるのです

恋をした海賊は人魚と仲良くなり楽しく過ごしていたのですが・・・
人間たちが　海の浅瀬を埋め立てる工事をはじめ海に毒を流しているのに　　海賊は怒り　戦うのですが・・・

人魚は死んだように横たわり　海賊が　月に向かって人魚をつれて、海賊船とともに　月に飛んで行ったというお話

海を汚し　埋め立て　海の生き物を生きづらくする人間に対する怒りが　絵本で描かれています

なかなか珍しいレイアウトの本でしたが不思議と読みづらさはなくすんなり読めました。結局海賊は人魚と一緒に亡くなってしまったという解釈でいいのかな？人間のせいで様々な生き物が住み辛い世の中になってしまっているな〜。

海賊にはまっている息子が借りてきたのですが、内容は切ない悲しいお話なのに、息子はケラケラ笑っていてまるで話を理解出来ませんでした。
一度読んでからリクエストもないので、そのまま期限が来て図書館に返却しました。

小学生になってから読んだらまた違った感想を持つかな？と思います。