まさに、この一家は「牛職人」だと思います。
代々稼業として行ってきたからとはいえ、家族だけで牛の屠畜から細かい部位までの解体見事な職人技でした。
絵本は白黒の写真で、1つ1つの作業を見せてくれる作りになっています。なので、カラーで見たらたぶんかなり生々しいショットもとても冷静にその職人技だけが見えてくる感じがしました。
「牛の皮」で太鼓をつくるというのは聞いたことはありましたが、こんな風に作っているんだと、初めて知りました。
最後にこの絵本を作成した著者と「北出精肉店」のご主人(昭さん)と若ご主人(新司さん)の対談のページがあります。
絵本だけでなく、詳しく知りたい人はこちらもぜひじっくり読んでみてください。
小学校の高学年以上のお子さんたちなら、読み聞かせにもお薦めですが、“白黒の写真”を使っている絵本ので、あまり人数がいるところや広すぎる場所での読み聞かせだと、光の加減で遠目が利かないかもしれませんので、
読み聞かせに使うときは、会場や人数に無理がないところで使ってみてください。
読めば読むほど味わいが増す作品だと思います。