貧乏でその日暮らしだけどほがらかに暮らしているおばあさんがいました。
ある日、金貨がどっさりの壺を見つけ、わくわくしながらひきずって持って帰るのですが、帰りながら大金持ちの自分を想像して嬉しくなって振り向けば壺の中は銀に変わり、銀をもつ自分を想像して振り向けば、鉄に変わり・・・と、中身はどんどん価値の低いものに変わっていき、最後には・・・
結局は、おばけのいたずらだったのですね。
普通の人なら、1度大もうけの夢を見たのに、それがどんどん価値が下がっていったらがっかりしそうですが、それがこの楽天的なおばあさんの良いところ、がっかりどころか、かえってどんどん楽しそうになっていきます。
このおばあさんを見ていると、お金がないのと、心が貧しいのとどちらが本当の貧乏かなと考えてしまいます。
こんなふうに楽天的でいられたら、お金がなくても心が豊かなのかもしれませんね。
こどものとも263号、1978年のものです。
我家には、こどものとも傑作シリーズ(特選ライブラリー)で2005年に2月に、再販配本されてきました。
市販での販売はしていないようです。
図書館などで見かけたら、読んでみてください。