2歳2ヶ月の息子に読んでやりました。今はない(?)ブルートレインに乗って移動するある家族のストーリーですが、家族だけでなくブルートレインに乗っているその他のさまざまな利用客を浮き彫りにした本です。そして、この絵本には一文字も字がないので、読み手が言葉を自分で拾って、オリジナルなストーリーを作るのです。電車がらみでこういう試みがあるとは思わず、おもしろかったですよ。
寝台車とはいえ、ベッドがあったり、なかったり、またクラスもあったりと利用客の事情も細かく絵にされ、それらをまだ小さい息子に伝えるのは難しかったですが、利用客の違いを伝えるのはとても面白かったですし、息子も興味を持ったようでした。同じ時間をつぶすのでも、それぞれの方法があり、そして生活スタイルの違いというのも丁寧に書かれているので、身近だったり見知らぬ世界だったりと、興味深々。こういういろんな生き様というのでしょうか、いろんな世界が電車の中には詰め込まれているんだなーと、久しく長距離電車に乗っていないのでちょっと乗りたくなりました。どうしても時短が重要な今日、そういう心の余裕みたいなのがなくなりがちなので、なつかしく思えるのでしょうか。駅のホールでスキー板を抱えている客が多数いるので、まだスキーの宅配便がない時代へタイムスリップした気分でした。