自分の身のまわりのものを最初から手作りしていくような
絵本が大好きです。娘にもこの手の絵本をたくさん読んで(手元に
少しずつ置いていきたいです)、ものがどうやって作られるのか
知ってほしいなあって思うし、できうれば、自分でもなるべく
作ることができる人になってもらいたいなあって思います。
この絵本はそんな「手作り本」の中でも、「実話」だそうで。
戦後の「ものが(お金も!)なんにもない時代」におかあさんが
アンナのオーバーをあつらえてやるために、奮闘した物語。
しかも、その「アンナ」は、オーバーを25年間、大事にもって
いて絵本の作者に見せてくれたのだそうです。大変な思いをして
手に入れたものは大事にするのだろうなあ。いいなあ。
アンナのオーバーをあつらえるために、まずは羊を飼っている
おひゃくしょうさんのところに交渉しに行くところから始まります。
羊毛ととりかえるのは、「おじいさんの金時計」。
そんな風にして、家にあるものと交換していくのです。
素敵だなあと思ったのは、クリスマスのお祝いに、おひゃくしょう
さんや羊毛をつむいでくれたおばあさんなど、オーバーを作るのに
かかわってくれた人々みんなを招待するところ。あったかいなあ。