シャーロット・ゾロトウは、1915年米国ヴァージニア州ノーフォークに生まれの96歳。
現在のハーパーコリンズ社に就職し、編集者として功績を残した一方、児童書作家としても著名で、70冊以上もの作品を世に送り出しています。
1953年「あらしの日」(絵 マーガレット・ブロイ・グレアム)、1963年「うさぎさん てつだってほしいの」(絵 モーリス・センダック)でコールデコット賞オナー賞を受賞しています。
物語は、子と母の眠る前の問答がメイン。
「どうして、ひるはおしまいに なってしまうの?」
「かぜはやんだら、どこへいってしまうの?」
「たんぽぽのふわふわは、ずっととんでいって、どこへ いくの?」
等々、次から次へと子は母に質問を投げかけます。
それに対する母の答えが秀逸です。
母は、その行為が終わるのではなく、形を変えて始まることを諭すのです。
全てのことは、繋がっていることを理解するのは難しいかも知れませんが、1つの考え方としての方向性を示すことは非常に大事なことだと思います。
1975年の作品なのですが、ハワード・ノッツの鉛筆画は、意見の分かれるところでしょう。
文体に合ってはいると思うのですが、ここまで象徴的にしてしまうと、読み聞かせに向かない感が拭えないからです。
子の質問攻めが始まった頃の読み聞かせには、相応しいかも知れません。