ウクライナ民話であるこの絵本は、いろんな書き手さんによって他にもたくさん出ていますが、やっぱり、この福音館の「てぶくろ」が好きです。
昔から見ている絵だからか、落ち着いた色調も、絵の感じもこれがいちばん好きです。
「てぶくろ」
普通は、手を入れるものだから、小さくて、ものを入れるには適さないものです。
でも、この中に、たくさんの動物が入っていく、この不思議。
ねずみがきて、かえるがきて、うさぎが来たくらいから、
「え、もう無理じゃない?」
そう思えます。
でも、ちゃんと、てぶくろの中に動物たちがおさまっていき、きつねがきて、おおかみがきて...
いのししまでやってきた時には、
「そんなのぜったい無理、無理!」
でも、もっともっと大きい動物が...
最後はいったいどうなるの?はじけそうなてぶくろを前に、次のページをめくると...
雪の上に落ちたてぶくろに、こんな出来事がおこったなんて、誰が想像できるでしょうか?
何度読んでも味のある絵本です。