幼稚園で大好きなお友達ができた息子は、アマガエルとウシガエルがそばにいて、だんだん近づいていく姿に深く共感したようで、嬉しそうにお話を聴いていました。
私は、ともだちって、「友達になろうね」と取り決めてなるものじゃなくて、心から「好きだなぁ、友達だなぁ」というあたたかい気持ちがいつのまにか灯っているものだよな、と改めて思いました。
息子と私のお気に入りシーンは、2人が寄り添って夕陽を見ているところです。あのページは、ほかのところよりもゆっくりじっくり読んで、そのあと黙ってしばらく眺めていたくなりますね。息子も、先を急かすことなく、ニコニコしながら眺めていました。とっても素敵なシーンです。
そばにいるだけでは足りなくて、遊ぼう!と誘いたくなる気持ち、わかるなぁ〜と思いました。お友達とバイバイしたくなくて、お休みの日も遊びたくて、幼稚園のお泊まり会が夢のように楽しかったという息子も、「ボクとおんなじだ」と言って、カエルちゃんたちの友情が深まるのが嬉しくてたまらないという感じでした。
お話は、離れ小島に泳ぎ着く直前で終わってしまいます。幸せな気持ちはまさにここがピークだろうなという絶妙なところで「おしまい!」となるので、読んでいる私たちも「これからどうやって楽しい時間を過ごすのかな」とワクワクする気持ちのまま本を閉じることになります。
読み終えてからも、どうなるのかな?楽しいだろうね、よかったね、と息子とのおしゃべりが続く、幸せな気持ちになる絵本です。