この絵本を読むまでは、「死神が忍び寄る=死期が迫る」と思っていましたが、シニガミさんは守り神にもなれるんですね!
誰も自分が死ぬ日を知っている人はいません。この世で唯一それがわかるのがシニガミさんであり、その日を決めることができるのもシニガミさんです。だからこそ、悲しい運命をも変えることができるんですね。
シニガミさんの心まで動かしたオオカミのやさしさ。人を思う心って何てすごいんだろう、と純粋に感動します。そして、オオカミの気持ちに応えるコブタもまたシニガミさんの心を打ちます。
人と人とが支えあって生きていくことの尊さを存分に伝えてくれる作品。自分だけが助かるのでなく、自分も相手も共にしあわせになれる・・・そこにこの作品の素晴らしさがあると思います。