まどろみ国のお姫様は、怖い夢のために眠ることができません。
怖い夢を取り除く方法はなかなか見つからず、王さまは旅に出ますが・・・。
夜の場面が多く、フックスフーバーさんの幻想的な絵が、美しくもちょっと不気味で怖い位。
羽や足が生えた魚、人間の顔や手の形をした荒野の枯れ木、
月明かりに青白く光る、独特な風貌のゆめくい小人・・・
実は茶目っ気のある絵だったりもするのですが、
怖がりの息子達が手に取るか不安でした。
でも、予想に反し、下の子が数冊の絵本の中から「読んで」と真っ先に選んだのはこの作品!
初めは緊張した面持ちで聞いていましたが、
ゆめくい小人が意外とイイヤツで、後半はフッと和み、
エンデさんの上質のファンタジーを楽しんでいました。
最後の、なぜこの本ができたか、のオチにもニッコリ。
逆に、読み終えてすぐ「これ、実話?」と真顔で聞いてきたのは、
そばでカードで遊んでいた上の息子の方でした!
読み聞かせの声だけを聞いていたようですが、実はお話に引き込まれていたのでしょうね。
それとも、ゆめくい小人の呪文で自分の怖い夢も食べてほしかったのかな。
小学校低学年位〜大人の方におすすめです。
ちょっとドキドキするけれど、夜に読むとグッと雰囲気が出ます!