可愛い小学生の男の子、ようたくんが「ぼくだけのこと」を教えてくれます。
兄弟の中でぼくだけえくぼがある、
家族の中でぼくだけ蚊に刺されやすい・・・
うれしいこともあれば、ちょっとめんぼくないことも。
ぼくが話した後、他の人が登場し、ユニークなコメントをくれるのも楽しいところ。
学校のエピソードもあるある、という感じ。
息子達は自分や兄弟の「ぼくだけのこと」バージョンを作って、楽しんでいました。
私がようたくんがいいなぁと思うのは、
人と違う「ぼくだけのこと」そのまま受け止め、
「すごいことだ!」と喜んでいるところです。
人と違うと焦ったり、
できないことを落ち込んでしまうことがある私にとって、
ラストのページは気持ちをふっと軽くしてくれたように感じました。
息子は今のところ、自分大好き・根拠のない自信たっぷり!で羨ましい位だけれども、
今後、成長にしたがって、人と比べて、劣等感に悩むことも出てくるのかもしれません。
そのとき、この「楽しい」絵本が伝えてくれるといいなぁと思います。
良いところも駄目なところも、広い宇宙で、ぼくは一人だけだということ。
「これってすごいことだ!」ということを。
スギヤマカナヨさんのポップな絵が、
ちょっと深いテーマを重く感じさせず、ぴったりです。
笑えて、ちょっと考えさせられて、青空のような爽やかな読後感。
小学生(意外と中学年以上?)から大人の方におすすめです。