絵本に出てくる名前の中で一番長い名前は、今まで『いつもちこくのおとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」と思ってきました。
この本の主人公は、それよりもはるかに長い名前でした。私が今までに読んできた絵本の中では最長の名前だと思います。
この名前、ストーリーにはあまり関係がない感じにも思えましたが、これからおもしろい話が始まるという序章のようにもとらえていいのかもしれませんね。
通称はちびっこギリスと呼ばれています。
ギリスは、谷間の村か山の村に住むか決めなければならないのです。
絵本にしては長いお話なので、詳しくは書けませんが、ギリスの肺が強くなった絵を見て息子と二人で「これはすごいね」と笑ってしまいました。
ギリスは言われた通りにする素直な男の子なんでしょうね。そのまじめさ加減がおかしみを増しています。
『はなのすきなうし』を生み出したコンビですので、今時のお話ではなく、絵も黒一色でした。
でも、今の絵にはない力強さと、どんな展開になるのかが見もので、息子と最後までどんな話になるのか興味津々で読み進めていきました。
私は息子に読み聞かせをしましたが、読み聞かせしても楽しいのではないのかなという感想を持ちました。
読み聞かせをすると同じ本を見ながら、子どもの意見が聞けるので、それが楽しかったです。
後から絵だけを見返してみても、ぷっと吹き出してしまう場面が何箇所かあります。
訳は『ジョニーのかたやきパン』のこみやゆうさんで、これからこみやさん訳の本も注目していきたいなあと思いました。