皆さんご存じだと思うのですが、この本は「DIVE!!」で、思春期の少年少女の心を鷲づかみにした森絵都さんが、「ますだくん」シリーズでおなじみの武田美穂さんと組んで作られた児童書です。
(本当は幼年童話というのかもしれませんが、幼年童話と言ってしまうとすごくおとぎ話みたいなイメージがあるので、ここは1つ「児童書」ということで)
「にんきもの」シリーズと銘打っての第1弾「にんきもののひけつ」。
素直に面白いです。
低学年向けを意識した本の作りなので、字が大きく、イラストもマンガのようにたくさんあります。
だけど、物語はしっかり描かれていて、主人公けいたの行動や心の動きなんかが、その短い文章の中で、すごくわかりやすく描かれています。きっとイラストの武田さんとの相性もいいんでしょうね。だって、イラストがまた絶妙に描かれていますもの!
この本は短いセンテンスなので、時間的に学校などの読み語りにも使えそうです。
ただ、主人公が3〜4年生くらいなので、読み語るのは低学年・中学年くらいまでがいいかもしれません。
うちの下の子は、まさに主人公と同じくらいの年齢なのですが、すごくダイレクトにけいたの気持ちが伝わってきたらしく、「面白い。面白い」と、一気に読んでしまいました。
ちなみに中2の上の子も、「これ面白いね」と言っていたので、1人でこっそり読む分には中学生でも楽しく読めるかも。