飼い主が犬で、飼われているのも犬。このシチュエーションがどうもしっくりこなかったんですけど、どうやら、この本の世界は、犬が生活する世界のようですね。犬と犬の関係が少しずつ変化していくようすが、人間と人間の関係にも似ていて、自分もこんなことをしていないかなあと、自問してみながら読んでいました。
心さみしくて、パートナーを選んだのに、自分のエゴが出て、相手を傷つけてしまう。人間にもよくあることだと思います。傷つけるまで、自分の過ちに気付かないところも悲しいですね。でも、それをきっかけにして、新たな愛情や友情が生まれるのかもしれません。
この本で興味深かったのは、犬と犬のサイズが最初はちがってみえるんですけど、お互いの心が通いあったときのサイズは、ほとんどいっしょなんです!犬と犬の友情が生まれた結果だと思うんですけど、読まれた方はどう思われますか?
絵の背景がずっと暗いんですが、そのなかに、犬と犬がいて、スポットライトをあびているように私には見えました。