息子が鳥が好きなので借りてきた本ですが、シンプルな中にたくさんの深いメッセージが含まれている話でした。
岩山が鳥に恋をしますが、鳥は時期が来ると飛び立ってしまいます。渡り鳥なのでしょうか。
ずっと来てほしいと頼む山に、鳥は子供に代々自分の名前を付けると約束します。それが、100年も続くというスケールの大きさに驚きました。
自然の流れというのは何百年何千年という間に、ゆっくりと変化していったり、同じことを繰り返したりしているのだということを、改めて思いました。私たち人間とは違う悠久の時の流れが自然には流れているのです。
山が鳥に恋をするというのも素敵な発想ですし、その鳥がどんどん山を豊かにしていくのも、荒野が緑になる過程を見るようで、読んでいくとこちらの気持ちも豊かになります。
エリックカールさんのお話の中では、割と長くてちょっと年上向けですが、内容は深く本棚に置いておいて損のない一冊です。