だましだまされ、という話のわりに、多幸感とクスッと微笑むユーモアがあり感じの良い本です。やはり兵隊たちが独占せず村人に供して宴会まで始まっちゃったというところがいいんでしょうね。いつかは村人の誰かがカラクリに気づくのでしょうが、その時のことを想像してみるのも楽しいです。
〈読みきかせ 1年生 息子〉
まずタイトルとたのしげな表紙で引き込まれていたと思います。
村人たちが食べ物を隠したり、言い訳して食べ物を出さないところも、「うそじゃん」といいつつかなり入り込んで聞いていました。
〈6年生〉
全体に静かによく聞いてました。とくに前列に座っている男子がよく聞いてくれていて、兵隊が村人に「もしここににんじんがはいればもっとおいしくできるんだがなあ」と言う場面ですぐにニヤッとして隣の子と顔を見合わせて面白そうにしていました。
兵隊の口車に乗せられて、村人がどんどん食べ物を出してきてしまう、しまいには宴会まではじまって、一番良い寝床を提供されて、という要所要所でちゃんと楽しんでいるなあとか、絵をすごくよく見ているなあという感じが伝わってきて楽しく読めました。
6年生の読み聞かせは初めてで、まあ聞いていない感じの子もいましたが、少しでも練習して行ったので余裕があり子供たち全体の様子を見ながら進めることができました。
最後はやはりニヤッとして隣の友達の顔を見ていたりしたので、今日はこの辺には届いたなあという満足感が得られて良かったです。
早めに読んで15分きっかり。低学年では飽きてしまう子もいるかもしれないけれど、6年生になら説明不要の面白さだと思います。爆笑するわけでもないけれど。