「とのさまと海」 大人が読んだ みんなの声

この面白い作品が、落語の三題噺から出来たと知り驚きました。
落語「殿様と海」が誕生した初演の高座を、白鳥さんの動画サイトで視聴しました。
客席が沸く滑稽な話を、短時間で作り上げる白鳥さんの才能と手腕には、ただ敬服するばかりです。
絵本としては、小学校低学年以下だと少しわかりにくいかもしれませんが、浮世絵の雰囲気もある小原秀一さんの絵は楽しめそう。
（ガイコツがでてきます）

浮世絵のような表紙のイラストに惹かれ、手に取りました。
釣りが大好きな殿様のために、家来が釣具屋から伝説の釣り名人秘伝の釣竿を借りてきます。
大物しか狙わない殿様が、仕留めた大マグロに引っ張られ、海に落ちてしまって……。
ヘミングウェイの「老人と海」のパロディともいう、スケールの大きい楽しいお話でした。
大人が楽しめる絵本です。

「古典と新作 らくご絵本」シリーズを
楽しませていただいてます

が、絵が個性的な作品が多く
ちょっと引き気味なところも

この作品も手に取った時は
・・・ん・・・
なんで、「へのへのもへじ」の顔なんだろう・・・

でしたが
読み始めたら、おもしろい！！
この絵のセンスがすごいんです

落語の内容にも
へミングウエイの「老人と海」にも関連している？
とか
お客様からお題を３ついただいて
即興で作る落語からのおはなしだそうで
すごくクオリティが高いです

解説のばば氏も
絶賛です

柔軟な考えが出来る
大人向けかもしれません

小学生も、ツウの子には
このおもしろさがわかる！？
ツウでなくても、子どもはわかるのかな

「笑い」は奥深いですね

殿さまの顔が「へのへのもへじ」なのが笑えます。
新作落語の１つです。
この噺の落語と絵本のコラボは、読みやすくて物語の世界が楽しく感じられました。
ただ、テキストの文字が白抜きのページが多いので、読み聞かせに使うときは、事前によく読んでおかないと、光って何が書いてあるのかわからないかもしれません。

釣り竿の「竿」の部分が伝説の釣り名人の「骨」で、それがしゃべるという奇想天外な面白さは、ちょっと高度な笑いなので、小学校高学年以上のお子さんたちにお薦めです。
あとがきで編集のばばけんいちさんが、この作品をべた褒めしています。