この作品を手にした時、一番注目すべき点は、
文章も赤羽さんが書かれている!という事ではないでしょうか?
赤羽さんが文章も書かれている絵本作品を読んだのは、私はたぶん本書が初めてです。
とてもリズム感があって、言葉の切れが良くて、文章そのものも読みやすかったですし、
「作・絵」ともに同作者という事でなのか、絵と文章の配列が見事で、
ページごとに文字の太さが違ったり、絵や文字の配分が変わったり、遊び心満載なのが伝わってきます。
文字でも絵を語っている感じがするのに、ちっともウザったくなく、1つの作品としての完成度が高いなと、感じました。
ここに登場する「鬼」は綱と対決しているときは非常に恐ろしい印象なのに、一人きりでいるときの表情やしぐさなどには愛嬌がありました。
こういうところも見逃さずに見てほしいです。
とても読みやすいいい作品です。これからはどんどん子どもたちにも読み聞かせなどで紹介していきたいです。
対象年齢は4年生以上からでしょうか。
個人的には、歴史的なことと合わせて物語そのものを楽しめる中学生・高校生にいは、もっとおススメしたいです。