知人に勧められて手に取りました。
戦争を背景にした実話とのこと、前書きも重々しく、覚悟してページを開きました。
終戦後の物が手に入らない時に、羊牧場の主人、糸紡ぎの女性、機織りの女性など、様々な人達との物々交換や、自ら染料になるコケモモを摘んだりして、年月と手間をかけて、娘のために赤いオーバーを作るという話。
途中までは、何か、違和感を感じながら読みました。物が手に入らない時代といいつつ、それでも、宝飾品や装飾品を持ち、食料に困った様子もなかったからです。
でも、終盤、赤いオーバー作りに関わった人達を招いてのパーティーのシーンで「おや?」と思いました。これは、赤いオーバーのその向こうにあるものを伝えたい絵本なのかな?と。
時をおきながら、何度も読んで、考えていきたい一冊だと思いました。