杉山さんらしい面白い発想で書かれていました。
ともこ(6歳)と弟のたかし(4歳)は、それぞれ自分の“宝の箱”を持っていて、お互いにその箱の中身を自慢したり、その宝物をどうやって手に入れたか、なんてことを競い合っている作品でした。
「きょうだい」ならこういうことよくあるし、
私も子どもの頃自分だけの秘密の“宝の箱”を持っていたけど、
子どもの頃って、よくそういう宝物を集めますよね。
宝物の基準が子どもによって違うけど…。
私の宝物はどちらかというと、このお話の「ともこ」と似たようなものでした。だからちょっと、昔を思い出して懐かしかったです。
後半に描かれている「ともこ」と「たかし」の宝物一覧はすごかったです。中西恵子さんの挿絵(特に二人の宝物の絵)は、作者の杉山さんと一杯設定を話し合ったのでしょうか?それとも中西さんのセンスで描かれたのでしょうか?
とっても子どもたちらしい「本当にそれ、宝物?」って聞きたくなるようなグッツで面白かったです。
これはぜひ、自分だけの宝物をたくさん持っている子どもたちに教えてあげたい、読んであげたい1冊です。