冷たい風の吹く寒い寒い日に、雪が降って積もりました。
それを見た男の子と女の子は、手のひらサイズの雪だんご、まっしろちゃんを、たくさん作りました。
作ったまっしろちゃんを重ねて重ねて、むくむくまっしろちゃんに。
さらにその上に、ころころ転がして作った大きなまっしろちゃんを、二つ重ねました。
もりもりまっしろちゃんの、完成です。
でも……、太陽に照らされて……、眠たくなったまっしろちゃんは……、じゅわじゅわじゅわんと溶けていくのです。
まっしろちゃんを一生懸命作って、そしてそれが溶けていくのを見ている男の子と女の子の表情が、微妙に変わっていきます。
特に最後のページの男の子の表情が何とも言えなくて、不思議な気持ちになります。
お昼寝前の1冊に、良いかもしれません。