【あらすじ】
みいちゃん(5才より下だと思われる)が、自分の身体やしぐさの、いろいろな部分を、家族と見比べて、おなじだと気が付ついていく。
おなじだということを、楽しむ絵本。
【感想】
家族の仲が良いことを前提とした作品。
そのため、幼少期に家庭が崩壊していた私は、個人的にはあまり好きにはなれない作品でした。それは、常に、「この家から出る」「この一族と関わり合いにならないで生きる」「なるべくここから遠くにいく」ということを目標にして生きてきたからです。
同じ、ということは、私にとっては、家代々の因縁や嫌な「遺産」を強制的に負わせられるという、恐怖感を連想させます。個人的には怖い絵本。悪夢。
…個人の事情はさておき、幼児向けの絵本としては、いいものなのではないでしょうか。
子どもに絵本を買い与えられる家庭環境、人間関係、経済状況であるなら、まず無難な作品だと思います。特にややこしい人間関係の問題が相手方になければ、プレゼントにしても喜ばれそうです。
絵が面白い。子どもや家庭の生温かい体温が伝わってきそうです。
鼻息までこちらにかかってきそうだし、話し声が聞こえてきそう。実に生き生きしていいます。
今、祖父母と両親と兄弟とペットという一家は、「大家族」で「珍しい」ということになるのかしら?自分の周りは核家族ばかりなので、このような雰囲気は久しく見ていないので、懐かしい感じがしました。ちょっと昭和っぽい雰囲気がグーです。
(グーって、わかるかな?昭和っぽい言葉ですね)