本当に「かっこいい」っていうことは、こういうことさ!といいたくなる絵本です。
綺麗な和菓子たちは、だいふくくんのことをからかいます。
「かっこわるい」「かっこわるい」と。
つやつやの体も持っていない、イカすはっぱももっていない、仲良し友達とくっついていない、色鮮やかでもない、形もこっていないし、ぎっしり何かの実がはいっているわけでもない、だいふくくん。
けれど、彼には、他の誰もがもっていない、スペシャルなハートがあった。
自分をからかったみんなの為に、勇気を振り絞ってたたかう大福くん。
そして、最後には、その身をなげだして、他者を幸福にさせて、自分は消えてなくなる。
正直…子供むけ絵本ですから、このラストでいいのか、少し迷いましたが。
でも、やっぱり、このすがすがしいまでのヒーローぶりには拍手をせずにはおれません。
この真の「かっこよさ」。
ぜひ、子供には深く印象に刻んでもらいたい、そう感じました。