子供に、というよりも、実は自分が読みたくて借りてきました。
子供の頃、この人魚姫のお話を読んで、
子供ながらになんて切ない、なんて報われないお話なのだと、
涙した覚えがあります。
そのときの挿絵がだれのものだったのか、覚えていませんが、
今でもその絵がそのまま私の中に残っていて、
少し怖いような、それでいて美しい印象的な絵でした。
この絵本は、私も好きないわさきちひろさんの絵。
残酷な美しいお話と、切なく美しいちひろさんの絵がとても印象的です。
絵をながめているだけで、うっとりしてしまいます。
そして、曽野綾子さんの訳ということで、
全体にキリスト教的なものが底に流れているような、
切なく美しい中にも、きりりとひきしまるお話でした。
男の子だし、まだ4歳ということで、それほどの感動はなかったようですが、
私は手元においておきたいくらいです。