「蜘蛛の糸」の文章のような、ずいぶん昔の言葉遣いを声に出して読んだとき、子供にも私にも、何とも言えない衝撃と感動が走ったことを思い出しました。この「こりすのおかあさん」にもそれと同様の感動があります。
自分のおかあさんを大事に思っている子供たちがたくさん出てくる内容ですが、一人だけ、この間おかあさんをぶってしまった子供がいました。反省の気持ちで急いで家に帰るこりすちゃん・・・。
作者の浜田ひろすけさんは、最初にこのお話を作って発表したとき、悲しい結末にしてしまっていたそうです。それを優しい結末に書き換えることで、子供達に広く読まれることになったのでしょうね。
「泣いた赤鬼」の作者でもある浜田ひろすけさん。まだまだたくさんのひろすけ童話を読んでみたいと思っています。