猫とかくれんぼ(?)する絵本です。家のあちらこちらに隠れた猫を、主人公の子供が、探します。
この猫の、芸達者なこと!ある時は籠の中に、ある時はぬいぐるみのふりをして、自分を探す子供の目を逃れます。
我が家には猫がいたので、娘にとっては、とても身近な内容だったように思います。
「どこいったのお?」と子供が泣き出してしまうところでは、娘も泣いてしまいます。「みーつけた」のところで、涙をためた目で、にっこりと笑います。
娘は、家で飼っていた猫にごはんをあげるのが日課になっていました。猫は、病気で半身不随だったため、2階から降りてこられず、その猫のため、1歳すぎの娘は頑張って階段を上り、「にゃー、まんま」と、(食べきれないほど)餌をあげる・・・。その猫も、とうとう他界してしましました。
「死」というものが理解できず、食事の時間になると、いつまでも猫の姿を探し、いないとわかると、そのたびに泣き、パパやママまで、その姿に泣いてしまう・・・ということが、1ヶ月くらい続きました。
そんな娘がかわいそうで、私はこの絵本を読むことをためらっていたのですが、絵本の中だけでも、捜している猫に会えるのが嬉しいのか、娘は、よく、「よんで」と、この絵本を持ってきます。
悲しい思い出になってしまったけれど、猫との触れ合いは、娘にとって、とてもすばらしいものだったと思います。ペットを飼っている方、特に猫を飼っている方には、本当にオススメの絵本です。家庭の中で、まるで友達のように遊ぶ猫と子供の姿が微笑ましくて、我が家にとっては、大切な、思い出の一冊です。