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夏のルール」 夏の雨さんの声

夏のルール 著:ショーン・タン
訳:岸本 佐知子
出版社:河出書房新社
税込価格:\2,200
発行日:2014年07月23日
ISBN:9784309274843
評価スコア 4.67
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  •  「近未来」というのは、どのぐらい先のことをいうのだろう。
     手塚治虫の代表作「鉄腕アトム」で主人公のアトムが誕生するのは2003年という設定になっている。漫画雑誌に連載されていたのが、1950年代だから、50年先あたりが「近未来」ということになるのだろうか。
     SF映画などでは核戦争が起こって地球に人が住めなくなるのも「近未来」だし、宇宙への移民が始まるのも「近未来」だ。
     どちらかといえば、けっしてバラ色ではないのが「近未来」のような気がするがどうだろう。

     名作『アライバル』で多くの読者を魅了したオーストラリアの絵本作家ショーン・タンのこの作品も「近未来」を描いた作品だ。(あるいは、夢か)
     登場するのは、兄と弟。
     この二人以外に人の影はない。
     二人だけで過ごした「去年の夏」。弟はそこで生きる知恵のようなものを学ぶ。
     たとえば「赤い靴下を片方だけ干しっぱなしにしないこと。」
     では、干しっぱなしにしたらどうなるのか。それは絵で解説されている。
     兄弟の数倍もある巨大ウサギが赤い目を光らせて横行する。
     たとえば「裏のドアを開けっぱなしたまま寝ないこと。」
     ではどうなるか。
     部屋の中に異界のものたちであふれかえってしまう。
     そういうなんともいえない世界に兄弟を二人きりで生きている。

     はたしてこれは夢か、それとも「近未来」か。
     どうしてショーン・タンはこのような世界を描いたのか。
     実は私には何にもわかっていない。
     そこにファンタジーすら感じえない。
     それってどうなの?
     読む時を間違ったのだろうか。
     もし、私が十代の少年であったら感じるものは違うのだろうか。
     勇気とか冒険とか。
     もし、私が二十代の青年であったら受け取るものは違うのだろうか。
     反省とか悔恨だとか。

     一冊の絵本は読者にさまざまな思いをもたらす。
     そこにあるのは、自由だ。
     けれど、この作品は私には少し難解すぎる。
     それはショーン・タンのせいではなく、私のせいだと、たぶんそう思う。

    投稿日:2014/11/23

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