品評会で優勝したジャガイモたちが、遊園地で遊んでいると
野菜スープに入れるジャガイモが欲しいシェフのキザミッチ
ョに見つかったから大変です。
キザミッチョは本当に悪の顔で、スープに料理されようとし
ているジャガイモ達が正義という構図です。
最初にジャガイモのこどもが鍋に入れられるその時に、ジャ
ガイモの反撃が開始されます。
別に料理される訳だから、正義も悪も無いはずなのに、妙に
この構図から感情移入してしまって、思わずジャガイモを応
援してしまいました。
ジャガイモたちは、決して可愛らしい表情をしている訳では
ありません。
でも、それぞれの顔に特徴があってどれ一つとして同じ表情
をしていないものだから、見れば見るほど引き込まれてしま
うのでしょう。
本当に空想の世界へと誘ってくれる絵本らしい一冊だと思い
ます。