我が家の娘達は犬が大好きなのですが、マンションのため飼う事ができません。だからぬいぐるみに名前をつけてペットに見立てて可愛がっています。えさもいらないし、散歩に行くことも必要ない。そして病気をすることも年老いていくこともありません。「犬を飼う」ということは、そういった現実をすべて引き受けることです。
ぼくがあかんぼうの時からうちにいたチワオ。いつも一緒に、いろんな遊びを楽しんだ。そして散歩では思い切り走った。でも、ぼくが四年生になったある日、チワオはまるで元気がなくなった‥。
そして、「犬を介護する」という生活が始まります。ここから先を描いた絵本というのは、今までなかったのではないでしょうか。年老いたチワオのかわいそうな状況、家族の心の動き、看病をする上での家族の負担。現実から目をそむけずに、淡々と描いていきます。そして、チワオとの最後の時。
とても悲しいお話なのですが、愛犬を最後まで看取ることのできた、という満足感をこの絵本から感じました。チワオはきっと家族に感謝して天国へ行ったことと思います。
ペットを飼うことの責任の重さをこの絵本から教えられました。もっと多くの人に、この絵本のこと、知ってもらいたいです。