こぎつねのコンチとお母さんの心温まる話です。
作者は,「ぐりとぐら」の中川さんと山脇さんのコンビ。日常生活の中の何気ない母と子のふれあい。それが,季節感豊かに描かれています。
短いお話が12話収められていて,それぞれいいお話ですが,私のお気に入りは「おくりもの」です。
コンチが見つけた宝物(ただの石と木の枝なのですが)。それを母の日の贈り物として,お母さんに手渡します。
その贈り物へのお母さんの言葉がとてもいい。優しくて,気が利いていて,そしてコンチへの愛情があふれています。
自分も子供と接する時は,このお母さんのように接するのが理想だと思うのですが,現実はなかなか難しいものです。
でも,この絵本を読むと,安らぎを感じ,優しい気持ちになれます。
もちろん子供に読み聞かせるのにとても良い本なのですが,子育てで疲れたイライラした時に,一人で読むのも良いと思います。