原爆の子の像を作るきっかけとなった佐々木禎子の物語はいろいろあって、絵本についても様々に脚色されているのですが、この本は実の兄が語る身内からの物語です。
2歳違いの兄が、どこまで親子の事実を掘り起こせているかは別として、生身のサダコが伝わってきました。
絵本では、家族のことがよくわからなかったのですが、禎子だけではなく苦難を乗り越えてきた佐々木家の実態は、戦争と殺伐として人間も明暗を語っていました。
これが戦争なのですね。
絵本で知るサダコだけではなく、ノンフィクション、手記を読むことでサダコと折り鶴と平和運動を理解して欲しいと思います。