ホットケーキを作ってテーブルの上に置くまでの一連の流れが楽しく読めます。絵の中に人物は描かれておらず、おかしの作り手から見えている世界が描かれています。まるで自分自身が卵を割ったり、混ぜたりしているような感覚です。ホットケーキを作る過程で生じるあらゆる音が優しい語感のオノマトペで表現されています(とぷとぷ しゃととと、じっ じゅじゅじゅ等)。途中ホットケーキをひっくり返すシーンは「ほっ!」という言葉と相まって、うまくひっくり返せるかな?という緊張感が味わえます。このページがあるお陰でお話が引き締まる感じがしますし、飽きずに最後まで読み進められます。紅茶をいれるシーンがあるのも楽しいおやつの時間が表現されていて良いなと思いました。子どもが大好きな本のひとつです。