人気のマーガレット・ワイズ・ブラウンと、私の大好きなガース・ウィリアムズの作品です。
それだけでどんな絵本かなとワクワクしますが、二人とも今までのものとは、かなり違っています。
「え?これが?」という感じさえします。
でも、とても楽しいお話でした。
農場で育った犬のキャプテンが、どうしても海の男になりたくて旅に出、とうとう船長さんになるお話です。
キャプテンの好きなことを追い求める姿も素敵ですし、船に乗るまでの過程も楽しいです。
困ったことが起きても、キャプテンは明るく乗り切りますし、常に前向きな姿勢は、とても気持ちの良いものです。
文章の言い回しもとても読みやすく、ちょっとした繰り返しの部分なども楽しめます。
1953年出版で、今でも出ている人気絵本というのがよくわかる楽しい本なのです。
でも、ちょっと気になる点があるのです。
あれだけ、キャプテンが新しい服や帽子を買う場面に詳しい説明がされているのに、次のページでキャプテンが着ているのは、別の服に、なくなったはずの前の帽子なのです。
これはあってはならないことではないのでしょうか。
買い物の場面が詳しいだけに、疑問に感じてしまい、せっかくの楽しさが損なわれてしまったのが残念でした。