私は20代の頃、東京の中野で寺山修司さんとお会いしてお話を聞いたことがあります。寺山修司さんはとても気さくな方でした。その後も渋谷でたまたまお見かけしたことがありました。それだけにこの本は私にとってひじょうに愛着があります。私はこの本を飽きるほど繰り返し読ませて頂きました。これは何よりもイメージをふくらませることの喜びを教えてくれると思います。寺山修司さんの世界はとても難解なところがありますが、人生においてイメージをひろげることがどんなに楽しく、豊かなことかということをつくづく感じさせてくれます。この本を繰り返し読むことによって生きているということが楽しくなると思います。